
カレーライスの横にちょこんと添えられている、赤くてカリカリとした歯ごたえのお漬物。
私たちにとって、とても身近な存在ですよね。
でも、ふと「福神漬 け 名前の由来ってどうなんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
「どうして福の神という縁起の良い名前がついているのかな?」
「何か特別な神様と関係があるの?」
こんな風に、ふしぎに感じる方もきっと多いのではないでしょうか。
実はおなじみのこのお漬物には、その名前の裏にとっても縁起が良くて面白い歴史のストーリーが隠されているんです。
単なる付け合わせではなく、知れば知るほど奥深い魅力があるんですよ。
この記事では、皆さんが気になっている福神漬けの語源や、歴史的な背景、そしてカレーと一緒に食べられるようになった驚きの理由などを、たっぷりとご紹介していきますね。
読み終わる頃には、次にカレーを食べる時、家族や友人につい話したくなるような「美味しい豆知識」が身についているはずです。
ぜひ、温かいお茶でも飲みながら、リラックスして一緒に見ていきましょう!
福神漬けは「七福神」にちなんで名付けられた説が最有力!

さっそく、皆さんが一番気になっている結論からお伝えしますね。
福神漬けの名前は、縁起の良い神様として有名な「七福神(しちふくじん)」に由来しているという説が、最も有力だとされています。
名付け親と言われているのは、明治時代に大活躍していた「梅亭金鵞(ばいてい きんが)」という人気の作家さんなんですよ。
当時、東京の上野にあったお漬物屋さんで新しく作られたこのお漬物を食べて、その美味しさと使われている材料に感動して、この素晴らしい名前をプレゼントしたと言われているんです。
日本を代表する公的機関である農林水産省の「にっぽん伝統食図鑑」でも、この七福神に由来する説が紹介されており、公式的にも認められているような、とっても信頼性の高いお話なんですね。
七福神といえば、宝船に乗って私たちにたくさんの幸福を運んできてくれる、あの神様たちですよね。
そんなありがたい神様のお名前が、身近なお漬物についているなんて、なんだかとっても嬉しい気持ちになりませんか?
「福神漬けを食べると、もしかしたら少し運気が上がるかも…?」なんて、ワクワクした想像をしてしまいますよね。
なぜ七福神から「福神漬け」と名付けられたの?

さて、七福神が名前の由来になっていることは分かりましたが、「じゃあ、どうして七福神とお漬物が結びついたの?」と、ますます疑問が湧いてきますよね。
そこには、当時の人々の素敵なユーモアと、知恵が詰まっているんです。
その理由を、もう少し詳しく紐解いていきましょう。
7種類の野菜が使われていたから
一番大きな理由は、当時の福神漬けには7種類の野菜が使われていたからだと言われています。
今の私たちが見慣れている福神漬けにも、大根やなすなど、いろいろな具材が入っていますよね。
考案された当初は、主に次のような7つの山の幸・畑の幸が使われていたそうです。
- 大根(だいこん)
- 茄子(なす)
- 胡瓜(きゅうり)
- 鉈豆(なたまめ)
- 蓮根(れんこん)
- 紫蘇(しそ)の実
- 生姜(しょうが)
「この7種類の野菜のハーモニーが、まるで7人の神様(七福神)が集まっているみたいに素晴らしい!」
そんな風に、7つの具材を七福神に見立てたというわけなんですね。
一つの樽の中に、色々な種類の野菜が仲良く漬け込まれている様子は、まさに宝船に乗った七福神のようだったのかもしれませんね。
上野・不忍池の弁財天にちなんだから
もう一つの素敵な理由は、このお漬物が生まれた場所に関係しています。
福神漬けを考案したのは、東京・上野にあった「山田屋」(現在の酒悦という有名なお店です)というお漬物屋さんだとされています。
このお店のすぐ近くには、上野の不忍池(しのばずのいけ)があります。
そして、その池の真ん中には、七福神の一柱である「弁財天(べんざいてん)」様がお祀りされているお堂があるんですね。
名付け親である作家の梅亭金鵞さんは、お店の近くにあるこのありがたい弁財天様と、7種類の野菜を使っていることを上手に掛け合わせました。
「不忍池の弁天様にもあやかって、福をもたらす神様のお漬物『福神漬』にしよう!」とひらめいたのだと言われています。
地元の神様への親しみと敬意が込められた、とっても粋なネーミングですよね。
福神漬けのルーツ!語源に関する3つの有力な説

ここまで、一番有名な「七福神と梅亭金鵞さん」の説をご紹介してきました。
実は、長い歴史を持つ伝統食なだけあって、福神漬けの名前の由来には他にもいくつかの面白い説が存在しているんです。
どれも当時の人々の生活の様子が目に浮かぶような、素敵なエピソードばかりなんですよ。
ここでは、特に語り継がれている3つの具体的な説をご紹介しますね。
1. 一番の有力説!山田屋と梅亭金鵞の命名説
先ほどから少しずつお話ししているのが、この一番有名な説です。
江戸時代の終わりから明治時代にかけて、上野のお漬物店「山田屋」の店主である野田清右衛門さんが、長年の苦労の末に新しいお漬物を発明しました。
何種類もの野菜を、お醤油やみりん、お砂糖などで作った特製のタレでじっくりと漬け込んだ、それまでにない甘じょっぱくて美味しいお漬物だったそうです。
それを、当時の大人気流行作家だった梅亭金鵞さんに食べてもらったところ、大変気に入ってくれました。
「これは美味い!7つの野菜が入っていることだし、近くの不忍池の弁財天様(七福神)にあやかって『福神漬』と名付けようじゃないか!」
このようにして、素晴らしい名前が誕生したとされています。
大物作家が名付け親になったこともあり、このお漬物はたちまち江戸・東京中で大評判になったそうですよ。
現代で言うところの、人気インフルエンサーによる大ヒット商品、といった感じだったのかもしれませんね。
2. 節約でお金が貯まる?「他におかずはいらない」説
次にご紹介するのは、庶民の生活に寄り添った、とっても親しみやすい説です。
福神漬けは、お醤油やみりんの味がしっかり染み込んでいて、カリカリとした食感もたまりませんよね。
当時は、「炊きたての白いご飯と、このお漬物さえあれば、もう他には何もおかずがいらない!」と言われるほど、ご飯がよく進む大人気のおかずでした。
他におかずを買わなくて済むので、食費がぐっと節約できて、どんどんお金が貯まっていくようになったそうです。
お金が貯まるということは、まるで家の中に福の神(七福神)がやって来てくれたような幸福感がありますよね。
そこから、「食べるとお金が貯まって福が来る、ありがたいお漬物=福神漬け」と呼ばれるようになった、という説なんです。
また、これと似たお話で、「もともとは野菜の切れ端を無駄にしないために作られたエコなお漬物で、食べ物を大切にする倹約の精神がお金を呼び、福を呼んだ」という「もったいない精神由来」の説もあるんですよ。
昔の人の物を大切にする心が、名前に表れているようで、とっても素敵ですよね。
3. お坊さんが考案した?寛永寺の了翁道覚説
3つ目は、少し時代を遡って、お寺のお坊さんが関係しているという説です。
江戸時代に、上野の寛永寺という有名なお寺に「勧学寮(かんがくりょう)」という、お坊さんたちが勉強するための寮を建てた「了翁道覚(りょうおうどうかく)」という立派なお坊さんがいました。
この了翁道覚さんが、寮で修行する若いお坊さんたちのために、大根やなすなどの野菜の切れ端を干して、お醤油などで漬け込んだものを考案したそうです。
これが、福神漬けのそもそもの元祖だと言われているんですね。
そして、このお漬物のあまりの美味しさが評判を呼び、なんと当時の皇族である輪王寺宮(りんのうじのみや)という身分の高い方のお耳に入りました。
実際に召し上がったところ、大変お気に召して、「これは福をもたらす素晴らしい味だ。福神漬と名付けよう」とおっしゃった、という言い伝えがあるんです。
一般的には最初の山田屋さんの説が一番有力だとされていますが、お坊さんの愛情から生まれ、皇族の方が名付けたというこの説も、歴史のロマンを感じてワクワクしてしまいますね。
なぜカレーライスに福神漬けを合わせるようになったの?

ここまで名前の由来について見てきましたが、「そもそも、なぜカレーライスの隣には必ず福神漬けがいるの?」ということも、気になってきませんか?
実は、この組み合わせが生まれたのにも、とっても意外な歴史のドラマがあるんです。
洋上の客船から広まった運命の出会い
カレーと福神漬けの運命の出会いは、明治時代の終わり頃から大正時代にかけてのことだと言われています。
当時、日本の海運会社である「日本郵船」が、ヨーロッパへと向かう豪華な客船を運航していました。
この船の食堂で、お客さんにカレーライス(当時はドライカレーのようなものだったというお話もあります)を提供する際、付け合わせに何を出すかが問題になりました。
インドのカレーには「チャツネ」という甘酸っぱいピクルスのようなものが添えられるのですが、当時の日本ではなかなか手に入りませんでした。
そこで、船のコックさんが閃いたんです。
「チャツネの代わりに、食感も良くて甘じょっぱい日本の『福神漬け』を添えてみたらどうだろう?」
ちなみに、1等船室のちょっとリッチなお客さんには高級な「福神漬け」を、2等船室のお客さんには「たくあん」をお出しした、なんていう面白いエピソードも残っているそうです。
これが食べてみると、スパイシーなカレーの味と、福神漬けの甘み、そしてカリカリとした歯ごたえが信じられないくらい見事にマッチしました。
しかも、「洋風の新しい料理(カレー)に、縁起の良い神様の名前(福神)がついたものを添える」という組み合わせも、とっても縁起が良くて好まれたんですね。
この船の中で生まれた奇跡の組み合わせが、日本中にあっという間に広まり、今では「カレーと言えば福神漬け!」という不動のコンビになったと言われています。
海の上で生まれたアイデアが、今の私たちの食卓に繋がっているなんて、本当に感動的ですよね。
ちなみに、今は「7種類の野菜」じゃなくても福神漬けなの?
少し話は変わりますが、「由来は7種類の野菜だけど、今の福神漬けにも全部入っているの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、スーパーなどで売られている福神漬けは、必ずしも7種類の野菜が入っているとは限らないんです。
農林水産省の定義によると、現在の福神漬けは、
「大根、なす、うり、きゅうり、生姜、なたまめ、レンコン、しそ、たけのこ、椎茸などのうち5種類以上を主原料としたもの」
と決められているそうです。
つまり、10種類の候補の中から「5種類以上」の野菜を使っていれば、立派な福神漬けとして認められるということなんですね。
最近では、赤い色をつけていない無添加のものや、ご当地の新鮮な野菜を使ったバリエーション豊かな商品もたくさん増えています。
それでも、「七福神=7種類の具材」という縁起の良いイメージは今も強く残っていて、私たちの心に深く根付いているのですね。
スーパーでお買い物をするときは、パッケージの裏を見て「どんな野菜が入っているかな?」と探してみるのも、楽しいかもしれませんよ。
まとめ:福神漬けの名前の由来は、人々の願いとユーモアの結晶!

いかがでしたでしょうか?
私たちがいつも何気なく食べている福神漬けの名前の由来について、さまざまな角度からご紹介してきました。
記事のポイントをもう一度、一緒に振り返ってみましょう。
- 由来の最有力は「七福神」!明治時代の流行作家・梅亭金鵞が名付け親とされている。
- 7種類の野菜を使っていることと、上野・不忍池の弁財天様(七福神)にちなんで名付けられた。
- 「これさえあれば他におかずがいらず、お金が貯まって福が来る」という節約から生まれた説もある。
- お寺のお坊さんが考案し、皇族の方が名付けたという伝説も残っている。
- カレーの付け合わせになったのは、ヨーロッパへ向かう客船のコックさんのアイデアがきっかけだった。
どの説を見ても、当時の人々が毎日の食事を大切にし、少しでも豊かで幸せな気持ちになれるようにという「福を願う温かい思い」が込められていることが伝わってきますよね。
ただの野菜の塩漬けではなく、知恵と工夫、そしてちょっとしたユーモアから生まれた、まさに日本が誇る伝統食だと言えるのではないでしょうか。
次に福神漬けを食べる時は、七福神を思い浮かべてみませんか?
「福神漬 け 名前の由来」についての長年の疑問は、スッキリと解消されましたでしょうか?
もしかしたら、今夜はカレーライスが食べたくなってしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。
次にカレーライスを作った時や、定食屋さんで福神漬けを見かけた時は、ぜひこのお話を思い出してみてください。
「この赤いお漬物の中には、七福神様が乗っているんだよ」
「昔はね、これさえあれば他におかずがいらないって言われていたんだって」
そんな風に、ご家族やお友達との食卓の会話で、この豆知識をシェアしてみてはいかがでしょうか。
きっと、いつものカレーライスが、さらに特別で美味しい「縁起の良いごちそう」に変わるはずです。
小さな赤いお漬物が、皆さんの食卓に、たくさんの笑顔と「福」を運んできてくれますように。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!