モンブランの名前の由来は?意外な意味と3つの歴史をご紹介!

モンブランの名前の由来は?意外な意味と3つの歴史をご紹介!

ショーケースに並ぶキラキラしたケーキたち。
その中でも、ぐるぐるとクリームが絞られた愛らしい姿で私たちを魅了するのが「モンブラン」ですよね。
秋になると無性に食べたくなる、という方も多いのではないでしょうか。

でも、ふと「どうしてモンブランっていう名前なんだろう?」と気になったことはありませんか?
もしかしたら、「きっとフランス語で栗っていう意味なんでしょ?」と思っている方も多いかもしれませんね。
実は、モンブランという言葉に「栗」という意味はないってご存知でしたか?

この記事では、モンブランの名前の本当の由来や、どうやって今の形になったのかという隠された歴史について、優しく解説していきます。
最後まで読んでいただければ、「なるほど、そういうことだったんだ!」とすっきりして、次にケーキ屋さんへ行くのがもっと楽しみになるはずですよ。
温かい紅茶でも淹れて、一緒に甘くて奥深い歴史の旅に出かけてみませんか?

実は栗じゃない!ケーキのモンブランはアルプスの「白い山」が語源

実は栗じゃない!ケーキのモンブランはアルプスの「白い山」が語源

結論からお話ししてしまいますね。
お菓子の「モンブラン」は、ヨーロッパにある実在の山「モンブラン(Mont Blanc)」から名付けられたものなんです。
フランス語で「Mont(モン)」は「山」、「Blanc(ブラン)」は「白い」という意味を持っています。
つまり、直訳するとモンブランは「白い山」という意味になるんですね。

「えっ、栗のケーキなのに白い山なの?」と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、近年のレシピサイトや有名な洋菓子店のコラムでも、「由来は栗ではなく、山の形や名前からきている」という解説が定説になっているんですよ。
モンブランという言葉の響きがすっかり「栗のスイーツ」と結びついてしまっていますが、本当の主役は「山」だったんですね。
なんだか、とってもロマンチックだと思いませんか?

どうしてケーキに山の名前がついたの?隠された歴史を紐解く

どうしてケーキに山の名前がついたの?隠された歴史を紐解く

でも、どうしてアルプスの山の名前が、ケーキの名前になったのでしょうか。
それには、山そのものの魅力と、ヨーロッパの伝統的なお菓子作りが深く関わっているんです。
ここからは、もう少し詳しくその歴史を覗いてみましょう。

アルプスの名峰「モンブラン山」の美しすぎる姿

まず、モデルとなった「モンブラン山」についてお話ししますね。
モンブラン山は、フランスとイタリアの国境にそびえ立つアルプス山脈の最高峰のひとつです。
標高は約4,810メートルもあり、その頂上は一年中真っ白な雪に覆われています。
その神々しく美しい「白い山」の姿に、昔から多くの人々が魅了されてきたんですね。

ケーキのモンブランの上によく白い粉砂糖が振りかけられていますよね。
あれは単なる飾りではなく、モンブラン山に降り積もる真っ白な雪を表現しているんです。
そう言われてみると、ケーキの形が本当に美しい雪山のように見えてきませんか?

ルーツはアルプス地方の素朴な家庭菓子

山の名前がついた背景には、モンブランの発祥の地が大きく関係しています。
実はモンブランのルーツは、アルプスに近いフランスのサヴォワ地方や、イタリアのピエモンテ州で作られていた家庭菓子だと言われているんです。

この地域では昔から栗がよく採れたため、余った栗をペースト状にして、生クリームを添えて食べる習慣がありました。
その素朴なお菓子が、いつしか目の前にそびえる美しい山の名前をとって「モンブラン」と呼ばれるようになったのだそうです。
ちなみに、イタリア側では同じく「白い山」という意味の「Monte Bianco(モンテ・ビアンコ)」と呼ばれて親しまれています。
国によって呼び方が変わるのも、それぞれの文化が感じられて素敵ですよね。

栗のケーキの正式名称にはちゃんと「栗」が入っています

ここまで読んで、「じゃあ、フランス語で栗は何て言うの?」と疑問に思った方もいらっしゃるはずです。
実は、栗を使ったあのケーキの正式名称は、フランス語で「Mont Blanc aux marrons(モン・ブラン・オー・マロン)」と言います。

「aux marrons(オー・マロン)」は「栗の」とか「栗を使った」という意味なんですね。
つまり、正式な名前を直訳すると「栗を使った白い山」になります。
言葉の成り立ちを知ると、パティシエたちが「美しい山を、美味しい栗で表現しよう」とした情熱が伝わってくるような気がしませんか?

今の形はどうやってできた?モンブランにまつわる3つの豆知識

今の形はどうやってできた?モンブランにまつわる3つの豆知識

発祥の頃のモンブランは、栗のペーストをお皿にこんもりと盛っただけの、今の姿とは少し違う素朴なものでした。
では、私たちがよく知る「細いクリームがぐるぐると絞られた形」は、どこからやってきたのでしょうか。
ここからは、モンブランをもっと楽しむための3つの豆知識をご紹介しますね。

1. パリの有名サロン「アンジェリーナ」が広めた山の形

スポンジやメレンゲの土台の上に、細いマロンクリームを山のように高く絞り上げる。
この洗練されたスタイルを生み出したのは、20世紀初頭のパリにあった「アンジェリーナ」というサロン(喫茶店)だと言われています。

アンジェリーナの創業者が、より雪山らしく、より美しく見えるようにと工夫を重ねて考案したのが、あの特徴的な細いクリームの絞り方だったんです。
この華やかなデザインはパリの社交界で大流行し、瞬く間に世界中へと広がっていきました。
私たちが普段何気なく食べているあの形は、パリジェンヌたちを魅了した最先端のデザインだったんですね。
なんだか、少し優雅な気分になれますよね。

2. 日本の「モンブラン」は自由が丘から始まった

ところで、日本にモンブランがやってきたのはいつ頃だと思いますか?
実は、1933年(昭和8年)ごろのことなんです。

当時、日本の菓子職人だった迫田千万億(さこだ ちまお)さんという方が、フランスのシャモニーという街を訪れました。
そこで本物のモンブラン山のあまりの美しさに深く感動し、「この素晴らしい山をケーキで表現したい!」と決意したそうです。
そして帰国後、東京の自由が丘に「モンブラン」という名前の洋菓子店をオープンさせました。
これが、日本におけるモンブランの草分けとされています。

日本のモンブランといえば、昔ながらの「黄色い栗の甘露煮」を使った黄色いクリームのものがおなじみですよね。
あれも、日本人の口に合うようにと工夫された、日本独自の素敵なアレンジなんですよ。
自由が丘から全国へ、「モンブラン=栗の洋菓子」というイメージが広がっていった歴史を思うと、職人さんの熱い想いを感じずにはいられませんね。

3. 栗以外も大活躍!どんどん広がる「〇〇モンブラン」

最近、ケーキ屋さんやコンビニのスイーツコーナーで、「かぼちゃのモンブラン」や「さつまいものモンブラン」、「抹茶モンブラン」などを見かけることがありませんか?
「栗が入っていないのに、どうしてモンブランって名乗っているの?」と不思議に思ったことがある方もいるかもしれません。

でも、ここまでの歴史を一緒にたどってきた皆さんなら、もう理由がわかりますよね。
そう、モンブランの名前の由来は「山」だからです。
現在では、スイーツの世界において「ペースト状のクリームを山のように絞った形」そのものをモンブランと定義するのが一般的になっています。

だからこそ、主役が栗でなくても、形が美しい山型であれば立派な「モンブラン」なんですね。
秋の味覚であるかぼちゃやさつまいもはもちろん、春には桜あんのモンブラン、冬にはホワイトチョコのモンブランなど、季節ごとに色々な味が楽しめるようになりました。
由来が「山」だからこそ、こんなにも自由で豊かな広がりを見せてくれているんですね。

名前の由来は美しい雪山!形や意味を楽しむ素敵なスイーツ

名前の由来は美しい雪山!形や意味を楽しむ素敵なスイーツ

ここまで、モンブランの名前の由来や歴史について一緒に見てきましたが、いかがでしたか?
最後に、今日お話しした大切なポイントを振り返ってみましょう。

  • モンブランの名前の由来は、アルプス山脈の実在の山「モンブラン」
  • フランス語で「Mont(山)」「Blanc(白い)」という意味で、「栗」という意味はない
  • 正式名称は「Mont Blanc aux marrons(栗を使った白い山)」
  • 私たちが知る細いクリームの形はパリの「アンジェリーナ」が広めた
  • 日本では自由が丘の洋菓子店から全国へ広まった
  • 「山形に絞ったクリーム」が定義なので、栗以外の素材を使ったモンブランもたくさんある

いつも何気なく食べていたモンブランの背後に、こんなにも壮大な自然と、職人たちのロマンが隠されていたなんて驚きですよね。
名前の意味を知るだけで、いつものケーキが何倍も味わい深く感じられるような気がしませんか?

次のお休みは、あなただけの「白い山」を探しに行きませんか?

次のお休みは、あなただけの「白い山」を探しに行きませんか?

ケーキ屋さんに行くと、お店ごとにクリームの絞り方や土台の作り方が違っていて、本当にさまざまな「モンブラン山」が並んでいます。
粉砂糖でたっぷりと雪化粧をしたものや、頂上にコロンと可愛らしい栗の岩を乗せたものなど、見ているだけでワクワクしてしまいますよね。

次にモンブランを食べる時は、ぜひ食べる前に少しだけ手を止めて、その美しい「山の形」をじっくりと眺めてみてください。
「あ、あの粉砂糖はアルプスの雪なんだな」
「職人さんが一生懸命、美しい山を表現してくれたんだな」
そんな風に思いを馳せながら口に運ぶと、きっといつも以上に美味しく、幸せな気持ちになれるはずですよ。

もし、お店で「かぼちゃモンブラン」や「抹茶モンブラン」を見つけたら、「栗じゃないのになぜ?」と迷わずに、ぜひ新しい山の味わいにもチャレンジしてみてくださいね。
今度のお休みは、お気に入りのお店でお気に入りの「白い山」を心ゆくまで堪能してみてはいかがでしょうか。
あなたの素敵なティータイムを、心から応援しています。