
スーパーやコンビニでよく見かける、あの甘くて美味しいプリン。
ふと「どうしてプリンっていう名前なんだろう?」って疑問に思ったことはありませんか。
ぷるぷるしているからプリンなのかな、なんて可愛らしい想像をしてしまいますよね。
実はこの身近なスイーツの名前には、海を越えた壮大な歴史と、ちょっとびっくりするような秘密が隠されているんです。
もしかしたら、あなたが今まで思い描いていたプリンのイメージが、ガラッと変わってしまうかもしれませんね。
この記事では、私たちが大好きなあのスイーツの本当の語源や、お菓子になる前の意外な姿について、一緒に紐解いていきたいと思います。
最後まで読んでいただければ、明日誰かに「ねえ、プリンの名前の由来って知ってる?」と、つい自慢げに話したくなるような、素敵な雑学が身につくはずです。
温かいお茶でも飲みながら、リラックスして読み進めてみてくださいね。
プリンの名前の元の言葉は英語の「プディング」だったんです

さっそくですが、あのお菓子の名前がどこから来たのか、その答えからお話ししていきますね。
実は、私たちが普段呼んでいる「プリン」という言葉は、英語の「pudding(プディング)」が日本語風に訛って変化したものとされているんです。
「プディング」という響き、なんとなく聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
外国の絵本や小説なんかを読んでいると、食後のデザートとして「プディング」が登場したりしますよね。
あのプディングが、海を渡って日本にやってきたときに、日本人の耳には少し違った風に聞こえたようなんです。
当時の日本人にとって、英語の発音をそのまま口にするのは、きっとすごく難しかったのでしょうね。
「プディング」「プッジング」「ポッディング」など、いろいろな聞こえ方をした結果、一番言いやすくて親しみやすい「プリン」という可愛らしい音に落ち着いたと言われています。
なんだか、伝言ゲームみたいで微笑ましいエピソードだと思いませんか。
ぷるぷるしているからプリンになったわけではなく、一生懸命に外国の言葉を発音しようとした昔の人々の工夫から生まれた名前だったのですね。
なぜ「プディング」という言葉が生まれたのか?その奥深いルーツに迫ります

プリンがプディングから来ていることはわかりましたが、それでは「プディング」という言葉自体は、どうやって生まれたのでしょうか。
少しだけ時計の針を巻き戻して、言葉のルーツを探る旅に出かけてみましょう。
語源をさかのぼるとラテン語の「腸詰め」に行き着くんです
英語のプディング(pudding)の語源をさらに深く探っていくと、なんとラテン語の「botellus(ボテルス)」という言葉にたどり着くと言われています。
このボテルスという言葉、実は甘いお菓子とはまったく関係のない、「小さなソーセージ」や「腸詰め料理」を意味する言葉なんですね。
「えっ、ソーセージ?プリンと全然違うじゃない!」って、びっくりしてしまいますよね。
私自身も初めて知ったときは、とても不思議に思いました。
このラテン語のボテルスが、時代が下るにつれて古フランス語の「boudin(ブーダン)」という言葉に変化していったそうです。
そして、このブーダンが英語圏に伝わって「pudding(プディング)」になったとされています。
つまり、言葉のルーツをたどると、もともとはお肉を腸に詰めた料理を指す言葉だったということになるんですね。
あんなに甘くて優しい味のプリンの先祖が、しょっぱいソーセージだったなんて、歴史のロマンを感じずにはいられません。
日本に伝わったのは明治時代!昔は「ポテング」と呼ばれていた?
さて、そんなプディングですが、日本に伝わってきたのは江戸時代の終わりから明治時代の初め頃だと言われています。
ちょんまげを結っていた武士の時代から、文明開化へと向かう激動の時代ですね。
当時の日本には、見たこともない西洋の文化がどんどん入ってきて、きっと街中がワクワクにあふれていたことでしょう。
実は、明治5年(1872年)に出版された日本で初めての西洋料理書『西洋料理通』という本には、プリンらしきお菓子の作り方が載っているんです。
でも、そこには「プリン」でも「プディング」でもなく、「ポテング」という名前で紹介されていたのだとか。
なんだか少し鈍臭くて、クスッと笑ってしまう響きですよね。
きっと当時の料理人たちも、「外国の不思議な食べ物の名前を、どうやってカタカナで書けばいいんだろう」と、頭を悩ませたに違いありません。
そこから少しずつ時間が経つにつれて、より発音しやすくて響きのいい「プリン」という言葉が選ばれ、私たち日本人の間に定着していったのですね。
「ぷるぷるしているから」という説は本当なの?
ところで、インターネットのQ&Aサイトなどを見ていると、「プリンがぷるぷるしているから、そういう名前になったんですよね?」という質問を時々見かけます。
確かに、スプーンですくったときのあの「ぷるんっ」とした動きを見ると、そう思いたくなる気持ち、すごくよくわかります。
とても素敵な想像なのですが、学術的な視点や言葉の歴史から見ると、これはあくまで俗説(言葉遊びのようなもの)だとされています。
公式には、「英語のプディングが音変化しただけ」というのが一般的な見解なんですね。
でも、「ぷるぷるしているからプリン」という説がこれほどまでに広まっているのは、それだけ日本人がプリンのあの食感を愛している証拠なのかもしれませんね。
正しい歴史を知った上で、あえて「ぷるぷるだからプリンなんだよ」と冗談めかして笑い合うのも、なんだか楽しいと思いませんか。
プリンの歴史を探る!甘いお菓子になるまでの意外な3つのルーツ

名前の由来についてはすっきり解決しましたが、実は「料理としてのプリン」の歴史も、とっても波乱万丈で面白いんです。
今でこそ甘いデザートの代表格ですが、昔はまったく違う姿をしていました。
ここからは、プリンが今の形になるまでの3つの歴史的なエピソードをご紹介しますね。
ルーツその1:もともとはお菓子ではなく「船乗りの肉料理」だったんです
先ほど、語源が「腸詰め料理」だったとお話ししましたが、実は料理そのものも、最初は甘いお菓子ではありませんでした。
プディングの原型は、なんとイギリスの船乗りたちが考案した「ごった煮の蒸し料理」だったとされているんです。
大航海時代のイギリスの船の上を想像してみてください。
長い航海の中では、新鮮な食べ物はすぐに無くなってしまいますよね。
船乗りたちは、余って固くなってしまったパンくずや、少し傷み始めたお肉の切れ端などを、なんとか無駄にせず美味しく食べられないかと工夫を重ねました。
そこで思いついたのが、余った食材をぜんぶ卵の液と混ぜ合わせて、布の袋にギュッと詰めて蒸し焼きにするというアイディアでした。
これが、料理としてのプディングの始まりだと言われています。
厳しい自然と闘う船乗りたちの、生きるための節約の知恵から生まれたんですね。
これが時代とともに、陸の上の家庭料理へと広がり、肉やパンだけでなく、果物や甘い味付けのものが作られるようになっていったそうです。
ルーツその2:甘いカスタードプリンの誕生はフランスが舞台でした
イギリスで生まれた「いろいろなものを混ぜて蒸す」というプディングの文化。
それが海の向こうのフランスに渡ると、また新しい進化を遂げることになります。
18世紀から19世紀にかけて、美食の国フランスの料理人たちが、この料理をもっと洗練されたものにしようと腕を振るいました。
彼らは、お肉やパンくずを入れるのをやめて、卵と牛乳と砂糖だけを使った、口当たりの滑らかなデザートを作り上げました。
これが、私たちがよく知っている「カスタードプリン」の直接のご先祖様なんです。
フランスではこのお菓子を「Crème renversée(クレーム・ランヴェルセ)」と呼ぶようになりました。
ランヴェルセというのは、フランス語で「ひっくり返した」という意味だそうです。
型に入れて蒸し焼きにしたあと、お皿の上に「えいっ!」とひっくり返して盛り付けるあのワクワクする瞬間が、そのまま名前になっているなんて、とてもお洒落ですよね。
カラメルソースのほろ苦さが加わった、現在のスタイルのプリンが完成したのは、まさにこの頃のフランスだったとされています。
ルーツその3:スペイン修道院の卵菓子「フラン」との深い関係性
実は、プリンの歴史にはもう一つ、とても興味深い説があるんです。
それが、中世スペインの修道院で生まれた「flan(フラン)」という卵菓子との関係です。
修道院とプリン、なんだか不思議な組み合わせですよね。
当時、スペインの修道院では、ワインを澄ませるための作業(澱下げ)や、祭具の布にピシッとアイロンをかけるための糊付けに、大量の「卵白」を使っていたそうです。
すると当然、黄身の部分(卵黄)がたくさん余ってしまいますよね。
「神様からの恵みを捨てるわけにはいかない」と考えた修道女たちは、余った卵黄に砂糖と牛乳を混ぜて、甘くて美味しいお菓子を作り出しました。
これが「flan de huevo(フラン・デ・ウエボ=卵のフラン)」と呼ばれ、フランスを経由して世界中に広まっていったという説も、歴史研究家の間でよく紹介されています。
日本にはこの甘いお菓子が伝わってきましたが、名前としてはフランス語やスペイン語の「フラン」ではなく、なぜか英語圏の「プディング」由来の「プリン」という呼び名が定着したんですね。
いろんな国の文化が複雑に混ざり合って、今の日本のプリンがあると思うと、なんだかとても愛おしく感じませんか。
プリンの名前の由来と歴史をおさらいしましょう

ここまで、プリンの名前の由来から、その奥深い歴史までを一緒に見てきました。
最後に、今日ご紹介した大切なポイントを分かりやすくまとめておきますね。
- 「プリン」は英語の「pudding(プディング)」が日本風に訛った言葉。
- プディングの語源は、ラテン語の「botellus(腸詰め・小さなソーセージ)」。
- もともとは甘いお菓子ではなく、イギリス船乗りの余り物を使った蒸し料理(肉料理など)だった。
- 現代の甘いカスタードプリンの形は、18〜19世紀のフランス(クレーム・ランヴェルセ)で確立された。
- スペイン修道院で余った卵黄から作られたお菓子(flan)がルーツという説もある。
- 日本では明治時代に伝わり、「ポテング」などを経て「プリン」という名前で定着した。
私たちが何気なく食べているプリンに、これほどまでに豊かな歴史と、たくさんの人々の知恵が詰まっていたなんて驚きですよね。
言葉の響きの可愛らしさの裏には、海の上でのサバイバルや、修道院でのもったいない精神など、さまざまなドラマが隠されていました。
次にプリンを食べるときは、ぜひ歴史を感じてみてくださいね

プリンの名前の由来や歴史の旅、楽しんでいただけたでしょうか。
「ぷるぷるしているからプリン」という可愛らしい勘違いから始まり、ラテン語のソーセージや、船乗りのまかない料理へと遡る物語は、まるで映画のようでしたね。
今日からあなたは、ちょっとしたプリンの歴史博士です。
次にスーパーやケーキ屋さんでプリンを見かけたときは、ぜひ今日の話を思い出してみてくださいね。
「この小さなカップの中に、イギリスの海やフランスの厨房、スペインの修道院の歴史が詰まっているんだな」と想像しながら食べると、いつもより少しだけ、味が深くて美味しく感じられるかもしれません。
お友達や家族と一緒にプリンを食べるときは、「ねえ、プリンってもともとお肉料理だったって知ってる?」と、やさしく教えてあげてみてはいかがでしょうか。
きっと「えーっ!」と驚いて、ティータイムがもっともっと楽しい時間になるはずですよ。
これからも、甘くて優しいプリンの味を、大切な人たちと一緒にたくさん楽しんでくださいね。